ザキヤマのdisってない雰囲気でdisる技術
私は思っていること(特に不満や怒り)を伝えるのが苦手だ。相手との距離感にもよるが、微妙な距離感の人にうまく伝えられない。
これには二つの理由があって、まず一つは感情に瞬発力がないからだ。
この前のアメトークの相方優しい芸人で、ロバートの山本も言っていた現象が私にもある。
その感情が巻き起こるであろうことが起こった直後は、モヤモヤと形を持たなかった感情が、その日の夜の寝る頃にやっと具体的になるのだ。ちなみに、直後はヘラヘラして流すことが多い気がする。
夕飯を食べながら、アウトラインができていき、お風呂に入りながら、模様が浮かび上がり、布団に入っていざ寝ようと思った時に、色がついていく。
「あれ、やっぱり、怒ってよかったよね。」と。
不満や、怒りという感情は、タイミングを逃すととても伝えづらくなる。
なぜなら、時間が経てば経つほど、その感情の本気度が上がってしまうからだ。1週間後とかに、もうすでに終わってしまったことについて不満を伝えれば、「え、こいつ1週間も根にもってたんだ。」と思われかねない。
だから、本来であれば、コトが起こったその時に言えるようになりたいのだ。
そう思っても、なかなか出来るようにはならないものだ。近しい人の前だと、良い感情も悪い感情も、素直に出てくるので言えるのだけども、まだまだ修行中の身です。
その技術を持っていない現在は、巻き起こった感情を成仏させるため、姉に相談することにしている。
私の姉は嫌味の天才だ。私にはその才能がなかったように思える。(それはそれでよかったと思う。)
「こんな奴がいて、こんなことがあったんですよ~」と伝えると、「なーにー」となって、最適な回答を授けてくれるのだ。(その回答が実際に活躍することはないが。)
ホーム版スカッとジャパンだ。とりあえず、それで気持ちを抑えることにしている。
んで、もう一つの理由は、最短直線距離で正論が言えてしまうからこそ言えないということだ。
うまくオブラートに包んで伝えたり、ユーモアを交えておくすり飲めたね的に伝えることができない。
頭に最初に思いついた言葉で伝えようとすると、擦り下ろす前の生薬の原型を口に押し込む形でしか伝えることができないわけだ。
思いついた言葉を良い感じに変換できれば良いのだが、それができない。
それで、先日感心したのが、ザキヤマだった。
この前の4/16放送のロンドンハーツで狩野英孝とフルポン村上が喧嘩していた。両者平行線で、最後まで言い争いが着地することはなかった。
この時、最後にフルポン村上の天敵として、ザキヤマが登場した。
「村上くんがかわいそうだ!村上くんはお笑い大好きだし、雰囲気があるよね。こういう陰の雰囲気を持った芸人さんいていいと思うんだよね。(要約)」
という、全面的に味方のスタンスで話し始めたと思ったら、
「しかも、陰の芸人の中で、コメントにパンチ力がないのって素晴らしいじゃない!なんで天才の雰囲気の凡人をそんなみんなで攻めるんですか!(要約)」
と、フルポン村上を褒めつつ、味方のふりをしながら、爽やかに悪気ない風でdisるという技を披露したのだ。
実生活で、素でこういう人稀にいるけど、あんまり関わりたくはないよね( ^ _ ^ )
こんな風に思っていることをさらっとユーモア交えて言えたらいいなと思ったのでした。もちろん、言う必要のあることだけね。