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サザエさんで発生するトラブルの半分以上は携帯電話があれば解決するという件

サザエさんと携帯電話

私は自他ともに認めるサザエさん好きです。

サザエさんは毎週欠かさず自動で録画される設定にしてあります。

暇の代名詞である大学生の頃には、ひたすらサザエさんを見ながら夜通しぐうたら酒を飲む「サザエ飲み(自宅開催)」の主催者でもありました。

ただし!額面通りにサザエさんの世界観を受け取って視聴しているわけではございません。

こう言ってはなんですが、あんな時代錯誤のエピソードと歪な人間模様のお話を額面通りに受け取って毎週欠かさず見て正当に楽しんでいる大人がいるとしたら、ちょっとやばいんじゃないかなと思ってしまいます。

そのへんはきっと作り手の方もわかった上でストーリーを展開されていると思っておりますので、当然ながら作り手の方々には大変敬意を払って視聴しているという点につきましては誤解なきようお願いしたいのですが、私の主な楽しみ方は、

「サザエさんにツッコミを入れながら見る」

です。

はっきり言って、ツッコミどころ満載ですよね。言うなれば全員でボケ倒しておられます。(但し、カツオは除く。理由は後述・・・)

コンテンツとしては最高です。現代の世界との間違い探しのような感覚で楽しむエンターテインメントなのです。 酒も進みます。

そんなコンテンツが、数十年にわたってキー局の全国放送で日曜の18:30という相当ゴールデンな時間帯で放送されているこの日本という国のテレビは、まだまだ捨てたもんじゃないですね。

サザエさん=涼宮ハルヒの憂鬱

さあて、表題の件ですが、

ジャンルとしてはサザエさんは日常系アニメ(ドタバタコメディー)といってしまって良いですよね。

作中では何かしらの日常系トラブルが起こってワイワイガヤガヤしておられます。

ただ、そのトラブルの内容は我々現代人にとっての日常ではないのです。

非日常です。つまりSFです。

SF要素の入った日常系アニメということになります。私はまちが一番好きなジャンルです。ちょっと古いですが涼宮ハルヒの憂鬱がどストライクです。

ただ、サザエさんの凄いところは、そのSF感がさらっと流されているところです。

私も子供のころには気づけなかった違和感がたくさんあります。ひねくれた大人になってようやく気づいてきました。

なんせ作中ではまったくそんな違和感を感じていないキャラクターたちがストーリーを進めていっているので、さも当たり前の出来事としてすべて片付けられているのです。

注意してよく見てみてみましょう。現代では発生することのないトラブルが多数です。

現代のテクノロジーがあればそんなトラブルとは無縁なのです。

その最たるものが、
「携帯電話があれば万事解決」
なのです。

ではさっそくそんな事例をみていきましょう。

急な雨で傘を駅まで届けるものの、何らかの理由で帰宅出来てしまい入れ違いが発生

そもそも、折りたたみ傘持っとけやあああって話ですが。

磯野家に折りたたみ傘が存在していたかはちょっと忘れてしまいましたが、穴子家では奥さんがアナゴさんのカバンに折りたたみ傘を忍ばせるというエピソードがありましたので、サザエさんの世界では折りたたみ傘というものが存在しない、というわけではどうやらなさそうです。

磯野家の場所は駅までバスに乗ることからも分かる通り、駅からまあまあ離れているのですが、手の空いた家族がわざわざ傘を駅まで届けてくれます。なんてハートウォーミングな家族でしょうか。ビニ傘買ったほうが安いし早そうです。

そして、だいたいの場合は「傘を持っていったほうがいい」というフネさんの忠告をなぜか意固地になって聞かずに傘を持って行かなかった結果が招いた事態であり、その尻拭いをしているのがだいたいカツオという点については見過ごせません。(だいたい「カツオー!父さんに傘を届けてちょうだい」と言われる)

心優しくて素直なカツオですが、結構な確率で入れ違ってしまいます。

他の人に傘を借りたorタクシーで帰った、とかならまだしも、雨宿りという名目で飲みに行っているという大変けしからんパターンもあります。

だいたいの場合は公衆電話から家の固定電話(黒電話)には連絡を入れてから飲みに行っているようですが、出かけてしまったカツオに知らせる手段はありません。

まあ小学生であるカツオが携帯電話を持っていなかったとしても、
「今からカツオに傘を持っていかせるから」
というLINEでも一発入れておけば、波平も飲みに行かずに待っているでしょうし、こんなすれ違いはほとんど現代では起こらないわけです。カツオが不憫で仕方ありません。

急な来客があり、散歩に出かけた波平を呼び戻しに行くも入れ違いが発生

まず、アポ取ってから来いやあああって話ですが。

磯野家には頻繁にアポなし客がやってきます。

毎週見ている僕ですら、誰やこいつはあああ?!っていう謎のキャラが謎の手土産を持って何の用事かも告げずに波平を訪ねて来ます。(だいたいは「近くまで来たので」って理由ですね、なんなんだその理由は)

アポ取って来ていないので波平は悪くないとしても(アポを忘れて出かけることもしょっちゅうあるが)、散歩に行った波平に連絡を取る手段はありません。
ここで走らされるのがまたもやカツオです。

カツオは賢いので、だいたい波平がいそうなポイントを予測して探しに行きますが、普通に考えたら巡り会えない可能性のほうが高いですよね。かわいそうに・・・。

鍵を持っていない人が多数、家に入れない

これもまた、鍵を持ち歩けやあああって話です。

いろいろと物騒な世の中ですので、セキュリティの観点からも鍵は複数作らないようにしているのかもしれませんが。(その割には頻繁に泥棒に入られる磯野家です)

・サザエが鍵かけたまま家で寝落ちしている

・留守番していたフネがお隣の伊佐坂先生宅に回覧板届けたまま長話している

というパターンが多いでしょうか。 最悪、鍵は複数持てなかったとしても、どちらも携帯電話を使って連絡が取れれば問題にすらならない話です。

おわりに(がんばれ!カツオ)

とまあ。ざっとこんな感じでしょうか。

いえわかっていますよ、携帯電話がないからこそのサザエさんというお話なのです。

その分、三河屋のサブちゃんが携帯電話代わりとなって活躍出来ているわけなのです。(近所であれば誰がどこにいたかをだいたい把握出来るし、なによりバイクがある)

でも、いつの日か携帯電話があるサザエさんの世界も見てみたいものです。「波平、LINEで誤送信」とか、そんな題名になるでしょうか。

ちなみに、この話題でネットを徘徊していたら、どうやら花沢さん父は携帯電話を持っていて、波平がそれを借りて家に電話をかけているという描写が過去にあったみたいですね。さすが地域最大の不動産屋、花沢不動産。

尚、文中にあった「但し、カツオは除く」についてはまた別記事で触れたいと思います。

お察しの通り、僕はカツオだけはサザエさんの中では極めてまともな存在であると思っており、いろいろな場面において不憫だなあと同情しているタチです。

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