King Gnuが音楽的にすごいのは十分知られてるけど、今日はボーカル井口理が音楽だけにとどまらない逸材だって語りたい
言いたいことを詰め込もうとしたら、タイトルの胡散臭さすごくなっちゃったね。
King Gnuがイケてるし実力もあるバンドだってことは周知の事実で、今年入ってからは特に色々なメディアで取り上げられていますよね。私は遅ればせながらここ1週間でやっとハマりだしました。
いやー、King Gnuめちゃくちゃいいですね。
初めて聴いたのはMステで、そこでSlumberlandを演奏しているのを見たんですよ。↓中国?の動画サイトぽいですけど見れます。
【Music Station】190222 【生肉】_哔哩哔哩 (゜-゜)つロ 干杯~-bilibili
楽曲も演出もクオリティーが高く、今までにない感じだし、ファッション、クリエイションも含めイケてるけど、狂気やいい意味でのキモさみたいなものがありながら、パンク精神も感じられて、これはいいねと思ったのが出会いでした。
その前にも、SNS上ではちらっと見かけたりして存在は知っていたのですが、そのちらっとの印象だけで、気取ったオシャレ系ですか、はいはい、と思っていたのです。ほんとごめんなさい。
イケてるマウンティング感のあるバンドってあるじゃないですか?息吸って生きてるだけでオシャレです。生まれてこのかたオシャレなんです。みたいなね。
オシャレなものも、イケてるものも、綺麗なものも好きだけど、それだけじゃない歪さみたいなものとか、知的なユーモアを音楽には見たいわけですよ。
一方、King Gnuはオシャレでイケてるけど、ただそれだけじゃなく、色々なジャンルの音楽の要素が盛り込まれてる楽曲は、オリジナリティーがあって凝っていて、エモさや泥臭さもあり、ちゃんと日本の大衆歌を踏まえつつ、新しい世界観を作っていて、かっこいいですよね。
インタビューを読む限りでは、プロデュース面の多くを担っているのは、作詞作曲も行っているVo.Gt.常田氏で、そうなると、テレビやネットなどのメディアでも常田氏のクリエイティビティについて言及されることが多いように思われます。
そういうKing Gnuの凄さってのはもう色々な場所で語られてるので、ここでは切り口を変えて、もう1人のボーカル井口理について話をしていきます。
目次
本当のギャップでこういうことだったんだね
MステのSlumberlandを見てもらうとわかるんですけど、あれ?なんか変な人いるなってなると思うんですよ。それが今回お話したいVo.Key.井口理です。
SlumberlandでMステに出演したのが今年の2月のことで、私はそれを見かけてから特に深追いすることもなく日々を過ごしていました。
井口の最初の印象はこれです。「あ、変な人いる。」
最近になって白日の評判をネットで知り、あーKing Gnuか、MV見てみようと思いYoutubeを開きました。
え、、、、めちゃくちゃいい曲じゃないか。
この髭メガネの人、見た目のイメージとは違う綺麗なイイ声だなーと思いました。
それがきっかけで他のMVも見ていこうと思い、次にVinylを見たわけです。
この曲もかっこいいね!てかMVがスタイリッシュでアングラな映画みたいでゾクゾクしますね。このMVは好きで何回も見てます。
MV出てる役者の雰囲気もいいなー、、、、
あれ?この人、、、
白日の髭メガネのボーカルじゃね?
白日では、落ち着いて飾り気のない雰囲気なのに、Vinylでは悪そうな色男になってるではないか。
あれ、ちょっと待てよ、、、、Mステで見たときの変な人って、、、
あ、全部同じ人だ!!!
それぞれの曲でここまで雰囲気を変えられるバンドのボーカルって他に私は知らないので、なんかこの人はすごいんじゃないかと感じ始めたのです。
この曲もいいねー。気だるい感じのボーカルも今までと雰囲気が違います。MVの中でサイレント映画のような演技をしているのも井口です。すごくない?
最初はKing GnuのMVだけ見ていて、メンバーそれぞれ実力も雰囲気もあるし、きっとTheアーティストやTheミュージシャンなんだろうなと思ったんです。
それだけだったら、音楽聴くだけでいいし、人自体への興味には至らないんですよね。
でも、さっき伝えた通り、井口は同じ人だと気づかないくらい、それぞれの曲で雰囲気を変えてきます。それにMVでの演技が上手いんですよね。だからこの人は今までのバンドマンとはなんか違うなと、もっと知りたいとなったわけです。
きっと近寄りがたいアーティスト感が漏れ出たタイプだと想像してたんだけど
それで調べていったら、最初Twitterのクソリプの話題が目に入ったんです。
詳細は以下の記事を読んでもらえば分かりますが、プロモーションとして著名人にMVのリンクをリプライするということをしてるんですね。
King Gnu井口のTwitterクソリプをまとめてみた【爆笑】 | やばブロ!
新しい、、、私の想像するこの手のタイプのアーティストはですね、そんなことしないんですよ。いやあ、新しいなと。
それきっかけでTwitterを見ていったら、こんなのが出てきて。
あれ、この人、面白い人だなと。変態面白い人だなと知ってしまったんです。芸が細かくて器用なんですよね。
この時点で、だいぶ混乱はしました。あの実力派イケてるバンドのボーカルがまさかこんなふざけたことしてると思わなかったから。
一旦、the hole聴いてもらっていいですか?
そこからのこれ。
https://twitter.com/kgnuchi/status/1128150889846300673t ツイ主が非公開になさったようで見れなくなったので消しました。
井口が自分のラジオ中にking gnuの楽曲「Vinyl」を流していて、一番盛り上がる、終盤転調後のサビのはじめを替え歌で「うーーーがき好きだよ!!!」と叫んだ瞬間の映像でした。(2019/10/20更新)
the holeでの繊細かつエモーショナルな歌い回しを聴いた後にこう言った井口の所業を見ると、そのギャップで今まで感じ得なかった不思議な気持ちになります。
いい意味で裏切られましたが、そんな振り幅があるとさらに知りたくなるのが人の心ですよ。もうこの時点で、いわゆる沼にハマってしまったんです。
そうやって調べていると、そりゃ気づきますよ。先月からオールナイトニッポン0の木曜パーソナリティーをやってることを。なので、youtubeに上がってる過去回を全部聴きましたよ。
こちらyoutubeから消されたようなので、ぜひ現在、放送中の井口理のオールナイトニッポン0聞いてみてね!(2019/10/20更新)
面白いじゃないか。フリートークもできるのか、、、この回のtakuya∞のくだりと宇垣愛の気持ち悪さがすごい良かったです。
菅田将暉がカメレオン俳優なら、井口はカメレオンパフォーマーだ
あそこまで歌えて、楽曲が良く世界観があるバンドのボーカルの場合、普通だったらアーティストの部分に良くも悪くも固執して、演技やラジオのパーソナリティーをやったとしても、アーティストの延長線上でしかやらない(できない)と思うのですよ。
しかし、井口の場合はその場で求められている役に徹して、ちゃんと振り切っていくし、そのどれもを楽しんで全うしているように見えます。
アーティスト的なかっこよさが必要であれば、カッコよくなるし、狂気が必要であれば、変態的になれるし、そう言った分かりやすい言葉以外の細やかな表現においても、ピタッとくるようなことを器用にできちゃう。
そんな感じで、井口は絶妙なバランス感覚で今までのバンドのボーカル像を超えていき、音楽のみならず、エンターテインメントのどこにでも行けてしまうという稀な才能を持っているのだろうなと思いました。
インタビューにこんな発言があって、それでなるほどと納得しました。
僕はそんなに声楽がやりたかったわけではなくて、劇団に足を運んだり、ミュージカルや演劇に役者として出演したりしながら、何か面白いことがやれたらいいなと思っていて。大学にはがんばって入ったんですけど、自分にはクラシックや声楽に向いてないのかなとだんだん思い始めたんです。高校時代にはバンドをやっていたこともあるし、とりあえず人前に出れていればいいのかなと。やりたいことは無数にあったからオペラや歌曲だけやるのもしんどくなってきて。
King Gnu「Tokyo Rendez-Vous」インタビュー|鬼才集団が提示する新たな歌モノのスタイル - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
最初から音楽だけをやると決めておらず、何か面白いことをするという思いから始まっているので、自分の可能性を狭めていないんですね。実際、映画や演劇にも出演したりと活動をしているみたいなので、多方面で活躍するところを見てみたいです。
そして、井口はね、なんと言っても愛らしいんですよ。そういう人間性がね、バンドの魅力としても出てるんじゃないでしょうか。そこらへんはラジオを聞いて、Twitter・インスタを見て是非とも味わってください。
ミュージシャン、バンドマンとしてだいぶニュータイプだな驚きつつ、魅力的な面白い人を見つけたとテンション上がってます。新しい時代を感じさせるような人が出てくるとワクワクしますよね。
King Gnuのことはもちろんこれからも追っかけますが、井口理を推していきますよー
ここまで井口個人の魅力について語ったけど、最終的にそれはKing Gnuのバンドとしての凄さも示していることに気付く
歌モノバンドにおいてボーカルってのはどうしてもそのバンドの顔になりますし、ボーカルが作詞作曲、もしくはそのどちらかを行ってることが多いので、ボーカルの世界観がそのまんまバンド自体の世界観になりやすいです。
そうなると、ボーカルがいきなり雰囲気を変えたり、音楽以外の場でバンドの世界観と異なる行動をしていると、普通ならブレてしまって、何したいの?状態になると思います。
しかし、King Gnuの場合、もう1人のボーカル常田氏が中心に作詞作曲アレンジを行い、クリエイションについては専任チームが担っていて、それらがバンドの世界観については中心核となるため、たとえ、ボーカルである井口がその場その曲で雰囲気を変えても、全ての曲を通してのKing Gnuの世界観は揺らぐことはないし、それと共に、井口のパフォーマンスによって、それぞれの曲の魅力を最大限に引き出すことができるという、正の連鎖が起こっているのだと気付きました。
これはバンドの在り方としても新しいのではないでしょうか?本当に今後の日本の音楽界を盛り上げて引っ張っていく存在になるのではないかと楽しみです。